もなみ9歳 〜Lite〜
2006年12月13日 |
幇助の要件 |
えっと。
なんというか、色々書こうと思って調べているうちにタイムアップになっていたり、話題としての鮮度が薄れていたりで更新できなかったため、久々の更新になります、もなみですー。
今回は結果が判っていましたので、事前に調べておくことができましたから書けるのですケド、ウィニー裁判の判決が出ましたので、その話をー。
といっても、まだ判決文自体を見たわけではないので、上にリンクした朝日新聞様の記事が情報源となりますから、もなみの推論は間違っている可能性があることを明記しておきますねー。
今回、結局は幇助とみなされたわけなのですケド、なぜ幇助になったのか、何が問題だったのか、ポイントはどこにあるのか、判りにくいのではないでしょうかー。
ですから、「それを使って人が死んだら包丁を売った人が罪に問われる」トカ「ソフトが犯罪に使われたらソフトを作った人が罪に問われる」トカ煽る人も出てきそうですねー。
これは間違いとは言えませんケド、事実を拡大していますー。
まずは幇助の構成要素について簡単に説明しておきましょー。
幇助の構成要素は2つありますー。
1つ目は幇助の事実があったことー。
これは、例えば包丁を売ったみたいに、実際に幇助に該当するような行為が行われたことを意味しますー。
重要なのは2つ目で、幇助の意思があったことー。
犯罪としての幇助の成立には、それを行おうという意思がなければならないのですー。
ですから、たとえ包丁を売ったとしても、それを使って人を殺させる意思がなければ、幇助に当たらないのですー。
逆に言えば、幇助の意思があって包丁を売ったら幇助になるわけですから、たとえば白装束の人がやってきて「今から人を刺し殺すので包丁を売ってくれ」と言われて、人を殺しやすい包丁を選んであげて売ったら、幇助にあたるでしょうね(もっとも、もなみだったら「本気とは思わなかった、何かの企画かと思った」と意思を否定しますケド)ー。
そろそろ判決に戻りますねー。
まず、ウィニーに用いられた技術には違法性はなく、価値中立ー。
その上で、被告が著作権侵害を積極的に企図したわけではない、つまり幇助の積極的意思を否定したわけですー。
一方で、「著作権者の利益が侵害されることを認識しながらウィニーの提供を続けており非難は免れない」と、幇助を認定していますー。
ですから、この部分に幇助の意思があったというのが今回の裁判の重要なポイントなのですー。
つまり、たとえ犯罪行為を幇助する積極的意思がなくても、犯罪行為を知っていて、その助長を無くすための行動をとらなければ幇助に当たるという判決なのですよー。
そして、その内容は、弁護側が主張したように、サイト上に「犯罪に使わないよう記述する」程度では駄目で、犯罪に使われていることを認識した時点で公開を停止するトカ、違法ファイルを削除するような仕組みを追加したり、違法行為を行った人のIPアドレスを記録するような仕組みを追加したり、あるいはフィルターなどで違法ファイルをアップロードできないような仕組みを追加したりトカ、犯罪行為に使えないような仕組みを埋め込むような積極的努力が求められるということなのですー。
ようするに、たとえソフトが犯罪に使われたとしても、犯罪行為に使えなくなるような努力さえしていれば幇助には当たらないと考えられるわけですー。
ところで、弁護側が幇助に当たらない理由として「悪用した者と意を通じていない」という主張をされていたのですケド、まさか片面幇助の判例を知らないわけがないでしょうから、何のつもりで主張されたのか、もなQは理解できず困っていますー。
名無し様:金子さんはこの後民事訴訟で被害金額をふんだくられるんですか しるふぃ様:もなみ先生は判決全文読めたんですかー?朝日の要約だと幇助をどう認定したのかさっぱりです 名無しぴょん:有罪が確定したら警察に悪用されそう 名無し様:「違法行為を行った〜追加したりトカ」ってありますけど、之って同じ技術者として考えてもとても難しいと言いますか、不可能に近いと思うし、「犯罪行為に〜仕組み」っとありますが、具体的に言うと使用している人全てのPC内の個人情報の曝露ですか?これなら使わないよな インチキちゃま:とりあえず控訴しなければこの150万を基準にして世のnyユーザーから青天井でふんだくれる目が出る悪寒。 名無し様:ただ1つ間違いないのは、日本じゃ企業に徒花咲かせるとこうなるぞと実例がでたということだなぁ 名無しちゃん:なんだか法律の世界にこだわりすぎですねぇ。 名無し様:PL法を適用したいんだろうがソフトには適用できないからなぁ NOYS様:判決の罰金も被害総額から比べたらものすごく安いし、これぐらいなら金子氏への寄付金でも払えますし、控訴する必要性もないですよね。懲役とかの刑罰がでないあたりは、社会に対しての裁判所のアピールで、玉虫色の判決、とある意味言えるかも? うし様:見せしめの判決。遅いよ。そんな間に対策ソフト作らせたらいいのにね。Windowsは幇助の根源? TT-TT様:なるほどー youtubeは積極的に違法ファイルを削除してたのでとりあえず安心ですねー? もなみ:あー、たしかに主題が「ソフト作って幇助に問われるか」ということで長く書いたのですケド、くどすぎましたねー。きっと辻リカ日記の影響ですー。 名無し様:積極的努力の具体例にツールの改良ばっかり上げるから混乱されたのでは? もなみ:MFC送りですねー。 名無しぴょん:ん?よくわからんです。 包丁は人を刺せないようにする努力は別にしてないですよね? 名無し様:〇〇レコーダー製作者(特許の持ち主?)とかブランクMDやブランクカセットテープの販売は幇助にならないのかな? 名無し様:結局、Winnyの様なシステムを考えついたことが違法ってことですよね もなみ:まー言ってみれば未必の故意ということなのでしょうケド、無罪にしてしまうとこういうソフトが出回って著作権被害者が救済できないという意思が働いた無理矢理感は感じますねー。 名無し様:所詮は「臭い物に蓋」だとしか思えないんだけど 名無し様:くるもな久々見たー 名無し様:幇助の意思をどうやって判定するのか疑問だったけど、「積極的努力の有無」を評価する訳なんですね
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